エゾヒグマに興味があるパートナーの為に、理解を深めましょう。
エゾヒグマの特徴を10選まとめました。
- エゾヒグマについて
- エゾヒグマの形態
- エゾヒグマの生息地
- エゾヒグマの歴史
- エゾヒグマの生態
- エゾヒグアの行動圏
- エゾヒグマの食性
- エゾヒグマの子育て
- エゾヒグマの冬ごもり
- 人間との関係
1. エゾヒグマについて
エゾヒグマは、ネコ目クマ科クマ亜科クマ属に分類されるヒグマの一種です。
世界には8種類のクマが生息しており、そのうち日本に生息するクマは、ツキノワグマとこのエゾヒグマの2種類ですが、エゾヒグマの体重はツキノワグマの2倍ほどにもなります。
紛れもなく、日本に生息する陸上動物としては最大です。
2. エゾヒグマの形態
大人のエゾヒグマは、オスとメスでその大きさが異なります。
オスの体長(頭の先からお尻までの長さ)は、約1.9メートルから2.3メートルで体重が120kgから250kgほど、メスの場合、体長は約1.6メートルから1.8メートルで体重が150kgから160kgほどとなっています。
メスの方が若干小さいと言えますね。
これまでの記録によると最大級のものは、400kgを超えるそうで、北海道の斜里町で2002年に捕獲された個体は体重が400kg、2007年にえりも町で確認されたオスの個体はなんと520kgにもなったそうです。
3. エゾヒグマの生息地
エゾヒグマは、北海道のほぼ全域に生息が確認されています。
主に森林や原野を生息場所とし、夏から秋にかけての時期は標高の高い高山帯などにも生息域を広げるそうです。
天塩・増毛地方及び石狩西部地方に生息している個体群は、地理的に孤立しており、かつ個体数が少なくなってきているため「絶滅の恐れのある地域個体群」として環境省が定めるレッドリストに掲載されています。
4. エゾヒグマの歴史
ヒグマの化石は本州でも見つかっていることから、かつては本州にも生息し、ツキノワグマと生息域を共有していたことがわかっています。
しかし、氷河期の終わりとともに、植生の変化やその他環境の変化についていけなくなり、ツキノワグマとの競争に敗れた本州のヒグマは絶滅に追いやられてしまったのだと考えられています。
5. エゾヒグマの生態
基本的には単独で行動をしており、活動時間は一定でなく昼夜を問わず活動します。
また、休息場所なども特に定まっておらずその日その日で気に入った場所で休んでいるようです。
活動期間は、春から冬の初めまでで、餌となる植物を採食できる場所を好んで活動しています。
6. エゾヒグアの行動圏
個々の行動圏については研究例が少ないため一概には言えませんが、ツキノワグマのように固定的で排他的な縄張りを有するのではなく、お互いに重なり合うような行動圏を形成しているようです。
野生化での寿命はおよそ30歳程度と言われています。
7. エゾヒグマの食性
食性は雑食性ですが、意外にも主食は植物です。
季節や地域によって食べているものは異なりますが、春はオオブキなどのフキの仲間やミズバショウ、ウドなどの若葉を好んで食べます。
また6月ごろはヤマグワ、秋頃にはハイマツやタカネナナカマド、ウラジロナナカマドなどの木の実を彩色します。
植物以外にも、鳥類やエゾシカなどの哺乳類、昆虫、そしてサケ・マス類などの魚類も食べますが、鳥類や哺乳類の場合は、狩をして捕らえるというよりも死体を漁ることの方が多いようです。
逆にシカに関しては、90年代以降、害獣として駆除されたシカの処理後の死体を食べる機会が増えたことで、自ら襲って食べることも多くなったと言われています。
また、サケやマスを捕らえるシーンはテレビなどでもよく見る光景ですが、意外にもこのような行動をとるエゾヒグマは知床半島の一部に限定されており、そのほかの地域ではあまり見られません。
このように、エゾヒグマは、多種多様な食物を臨機応変に採食することでその大きな体を維持しています。
利用している食物の種類はそれぞれ草類が60種類、木の実が40種類、動物が30種類となっており、この数字からもエゾヒグマの食物の多種多様性が伺えます。
8. エゾヒグマの子育て
エゾヒグマの繁殖期は、初夏から夏にかけての時期です。
繁殖期を経て、冬の越冬期間中に巣穴で子供を出産します。
一度に産む子供の数は大体1頭から3頭で、春に巣穴から出るまで母グマが世話をします。
この間は越冬期間中であるため、母乳で世話をする母グマの体重は巣穴から出る頃には70パーセントほどになっているそうです。
その後、1?2歳で親離れをするまでの間、子育てはメスのみが行います。
9. エゾヒグマの冬ごもり
冬を越すための巣穴は山の斜面などに横穴を掘って作ります。
洞窟や樹洞はほとんど使われることはありません。
中には、複数の巣穴を所有している個体もおり、その使い方は個体により様々です。
飼育下の個体は冬ごもりさせないこともできますが、動物園によってその方針は違うようです。
10. 人間との関係
幅広い生息域を持つエゾヒグマですが、その行動圏の広さゆえに人間との間での問題も多々あります。
まず一つが農業被害です。
これはエゾヒグマに限らずほかの動物でも深刻な問題になっていますが、近年の農業従事者の減少によって畑を恐れなくなったエゾヒグマが増えており、警戒心なく畑の農作物を荒らすことが増えているようです。
もう一つが、人が襲われる被害です。
ツキノワグマの場合、偶発的に人間に遭遇してしまい襲ってしまうということが多いそうが、エゾヒグマの場合、人間を捕食対象として狙っている場合がほとんどなのだそうです。
北海道の山に入る際には正しい知識と注意が必要です。
エゾヒグマに興味があるパートナーの為に、理解を深めましょう。
エゾヒグマの特徴を10選まとめました。
1. エゾヒグマについて
エゾヒグマは、ネコ目クマ科クマ亜科クマ属に分類されるヒグマの一種です。
世界には8種類のクマが生息しており、そのうち日本に生息するクマは、ツキノワグマとこのエゾヒグマの2種類ですが、エゾヒグマの体重はツキノワグマの2倍ほどにもなります。
紛れもなく、日本に生息する陸上動物としては最大です。
2. エゾヒグマの形態
大人のエゾヒグマは、オスとメスでその大きさが異なります。
オスの体長(頭の先からお尻までの長さ)は、約1.9メートルから2.3メートルで体重が120kgから250kgほど、メスの場合、体長は約1.6メートルから1.8メートルで体重が150kgから160kgほどとなっています。
メスの方が若干小さいと言えますね。
これまでの記録によると最大級のものは、400kgを超えるそうで、北海道の斜里町で2002年に捕獲された個体は体重が400kg、2007年にえりも町で確認されたオスの個体はなんと520kgにもなったそうです。
3. エゾヒグマの生息地
エゾヒグマは、北海道のほぼ全域に生息が確認されています。
主に森林や原野を生息場所とし、夏から秋にかけての時期は標高の高い高山帯などにも生息域を広げるそうです。
天塩・増毛地方及び石狩西部地方に生息している個体群は、地理的に孤立しており、かつ個体数が少なくなってきているため「絶滅の恐れのある地域個体群」として環境省が定めるレッドリストに掲載されています。
4. エゾヒグマの歴史
ヒグマの化石は本州でも見つかっていることから、かつては本州にも生息し、ツキノワグマと生息域を共有していたことがわかっています。
しかし、氷河期の終わりとともに、植生の変化やその他環境の変化についていけなくなり、ツキノワグマとの競争に敗れた本州のヒグマは絶滅に追いやられてしまったのだと考えられています。
5. エゾヒグマの生態
基本的には単独で行動をしており、活動時間は一定でなく昼夜を問わず活動します。
また、休息場所なども特に定まっておらずその日その日で気に入った場所で休んでいるようです。
活動期間は、春から冬の初めまでで、餌となる植物を採食できる場所を好んで活動しています。
6. エゾヒグアの行動圏
個々の行動圏については研究例が少ないため一概には言えませんが、ツキノワグマのように固定的で排他的な縄張りを有するのではなく、お互いに重なり合うような行動圏を形成しているようです。
野生化での寿命はおよそ30歳程度と言われています。
7. エゾヒグマの食性
食性は雑食性ですが、意外にも主食は植物です。
季節や地域によって食べているものは異なりますが、春はオオブキなどのフキの仲間やミズバショウ、ウドなどの若葉を好んで食べます。
また6月ごろはヤマグワ、秋頃にはハイマツやタカネナナカマド、ウラジロナナカマドなどの木の実を彩色します。
植物以外にも、鳥類やエゾシカなどの哺乳類、昆虫、そしてサケ・マス類などの魚類も食べますが、鳥類や哺乳類の場合は、狩をして捕らえるというよりも死体を漁ることの方が多いようです。
逆にシカに関しては、90年代以降、害獣として駆除されたシカの処理後の死体を食べる機会が増えたことで、自ら襲って食べることも多くなったと言われています。
また、サケやマスを捕らえるシーンはテレビなどでもよく見る光景ですが、意外にもこのような行動をとるエゾヒグマは知床半島の一部に限定されており、そのほかの地域ではあまり見られません。
このように、エゾヒグマは、多種多様な食物を臨機応変に採食することでその大きな体を維持しています。
利用している食物の種類はそれぞれ草類が60種類、木の実が40種類、動物が30種類となっており、この数字からもエゾヒグマの食物の多種多様性が伺えます。
8. エゾヒグマの子育て
エゾヒグマの繁殖期は、初夏から夏にかけての時期です。
繁殖期を経て、冬の越冬期間中に巣穴で子供を出産します。
一度に産む子供の数は大体1頭から3頭で、春に巣穴から出るまで母グマが世話をします。
この間は越冬期間中であるため、母乳で世話をする母グマの体重は巣穴から出る頃には70パーセントほどになっているそうです。
その後、1?2歳で親離れをするまでの間、子育てはメスのみが行います。
9. エゾヒグマの冬ごもり
冬を越すための巣穴は山の斜面などに横穴を掘って作ります。
洞窟や樹洞はほとんど使われることはありません。
中には、複数の巣穴を所有している個体もおり、その使い方は個体により様々です。
飼育下の個体は冬ごもりさせないこともできますが、動物園によってその方針は違うようです。
10. 人間との関係
幅広い生息域を持つエゾヒグマですが、その行動圏の広さゆえに人間との間での問題も多々あります。
まず一つが農業被害です。
これはエゾヒグマに限らずほかの動物でも深刻な問題になっていますが、近年の農業従事者の減少によって畑を恐れなくなったエゾヒグマが増えており、警戒心なく畑の農作物を荒らすことが増えているようです。
もう一つが、人が襲われる被害です。
ツキノワグマの場合、偶発的に人間に遭遇してしまい襲ってしまうということが多いそうが、エゾヒグマの場合、人間を捕食対象として狙っている場合がほとんどなのだそうです。
北海道の山に入る際には正しい知識と注意が必要です。