美しいブルーの被毛が特徴的なロシアンブルー。

同じくブルーの毛色を持つコラット・シャルトリューとともにブルー御三家と呼ばれています。

そんなブルー御三家の中で一番メジャーなロシアンブルーについて説明します。

1. ロシアンブルーの特徴

ロシアンブルーの祖先は、ロシアのアークエンジェル港にいたブルーの猫と言われています。

ロシアの商船に乗ってイギリスに渡った後、イギリスや北欧のブリーダーによって今のロシアンブルーの原型が生み出されました。

戦時中には食糧難により個体数が激減し、第二次世界大戦後には絶滅の危機を避けるために、ブルーポイントのシャムとの交配が進められました。

• 外見
• 美しいブルーのコート

1-1. 外見

大きくとがった耳にグリーンの目、長くてまっすぐな尻尾が特徴的です。

横顔がコブラが頭をあげている様子に似ていることから、「コブラヘッド」と呼ばれています。

小さな顔に吊り上がった口元がまるで穏やかに微笑んでいるかのように見え、優雅な雰囲気を漂わせています。

ボディはややほっそりとしたフォーリンタイプで、手足が長く丈夫であり筋肉質です。

1-2. 美しいブルーのコート

ロシアンブルーの毛色は、ブルー一色のみです。

短毛のダブルコートで、柔らかく細い毛が密集しています。

キラキラと輝くような毛は、とても滑らかでシルクのような手触りです。

まれに、ブルーポイントの猫が生まれることがあります。

これは、祖先にブルーポイントのシャムと交配が行われたことが原因ですが、ロシアンブルーの品種としては認められていません。

2. ロシアンブルーの性格

性格は非常に大人しく、静かな猫です。

賢く従順ですが、一方で神経質な面も持ち合わせています。

• ボイスレスキャット
• 犬のように従順
• 繊細で神経質な一面も

2-1. ボイスレスキャット

「ボイスレスキャット」と称されるほど、とても静かな猫です。

大声で鳴くことはめったになく、鳴いたとしてもかなり小さめな声です。

マンションやアパート等、隣家への騒音対策が必要な集合住宅でも、比較的飼いやすい猫種だと言えます。

要求鳴きをあまりしないため、飼い主のほうから「猫がしてほしいお世話」に気付くようにしましょう。

2-2. 犬のように従順

内気で人見知りな面がありますが、一度信頼を寄せると犬のように飼い主に忠実になります。

飼い主を独占したい気持ちが強く、ほかの猫を可愛がっていると嫉妬することもあるようです。

頭が良く基本的なしつけはしやすいので、トイレや噛み癖などは仔猫のうちにしつけておきましょう。

運動量が多く遊び好きなので、おもちゃやキャットタワーを用意し、たくさん遊ぶことで信頼関係を築けます。

2-3. 繊細で神経質な一面も

活発な一方で、神経質な性格です。

静かな環境を好みますので、こどものいる家庭や来客の多い家庭では、猫が避難して落ち着いて過ごせる場所を用意しましょう。

警戒心が強く、一度嫌だと思ったことはとことん嫌がる傾向があります。

ブラッシングや爪切りは仔猫のときから慣らしておきましょう。

3. ロシアンブルーのお世話

ロシアンブルーの特徴である美しい毛並みを保つためには、毎日のお手入れがかかせません。

また、いつまでも元気で長生きしてもらうために、具合の悪いところがないか動物病院の健康診断等で定期的にチェックしましょう。

• 被毛の手入れ
• ロシアンブルーがかかりやすい病気

3-1. 被毛の手入れ

寒冷地であるロシア発祥の猫ですので、短毛とはいえ毛が密集しており、換毛期は特に抜け毛が増えます。

一日一回はブラッシングを行いましょう。

ブラッシングと猫自身のグルーミングによって被毛の清潔は保たれますので、頻繁にシャンプーを行う必要はありません。

水を怖がる場合もありますので、汚れが目立つ場合は市販のシャンプータオルや水のいらないシャンプーを活用しましょう。

3-2. ロシアンブルーがかかりやすい病気

ロシアンブルーは、純血種にしては遺伝的な疾患が少ない猫種です。

比較的丈夫と言えますが、猫全般がかかりやすい泌尿器系疾患には注意が必要です。

定期的に動物病院で尿検査を行い、尿路結石や腎臓病の症状がないかチェックしましょう。

症状や年齢に合わせて適切な食事を用意することも大事です。

また、ほっそりとした体形のため、過食はさせずに十分な運動をさせましょう。

肥満化させないことにより、関節炎や糖尿病を防ぐことができます。

まとめ

穏やかで愛らしく、優美な微笑みをくれるロシアンブルー。

特徴と性格を理解し、十分な愛情と適切なお世話をすることによって、飼い主が与えた以上の愛情を返してくれます。